コラム(詳細)

第136回「原価法 その3(減価修正とは)」

2016.01/13

経済レポート2558号[平成27年8月25日]掲載

  1. はじめに  平成26年11月1日から施行された改正不動産鑑定評価基準では、原価法に係る規定が充実・見直しされています。そこでシリーズで原価法をとりあげています。
       まず、原価法は、「価格時点における対象不動産の再調達原価を求め、この再調達原価について減価修正を行って対象不動産の試算価格を求める手法である。(この手法による試算価格を積算価格という。)」と定義されています。
       このうち、今回は減価修正について解説します。
  2. 減価修正とは  減価修正とは、例えば、中古の建物があるとして、この建物を、今、新築することを想定した場合の原価(これが上限値となる。)からいくら価値が減少しているかを示すものといえます。
       これは単に経年に伴う劣化だけではなく、マーケットにおける価値判断も伴った減価修正を行う必要があります。例えば、居住用マンションの場合、新築から中古扱いとなった時点で大きく減価が発生します。一方、賃貸ビルでは築浅の時点では減価が比較的緩やかである等、経過年数と減価額はイコールではなく、用途によっても減価の曲線は異なります。
  3. 減価の要因    減価の要因としては次の3つがあげられ、これらは相互に関連しながら減価を形成しています。
    ①物理的要因
       摩滅、破損、老朽化、偶発的な損傷等
    ②機能的要因(陳腐化)
       建物と敷地との不適応、設計の不良、型式の旧式化、設備の不足、能率の低下等
    ③経済的要因(経済的不適応)
       近隣地域の衰退、付近の環境との不適合、市場性の減退等
  4. 最後に  この様に減価の程度は一定ではなく、むしろ古いことに価値が生じる不動産もあります。では、具体的にはどの様な方法で減価額を求めるのでしょうか。単に(機械的に)、減価償却的な方法ではなく、「耐用年数に基づく方法」と「観察減価法」の2つの方法があり、これらを併用するとされています。次回に詳しくとりあげます。

以上

 

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