コラム(詳細)

第22回「物件調査編その5(土壌汚染パート1)」

2006.01/31

経済レポート2097号[平成18年1月31日]掲載

 平成15年2月15日に土壌汚染対策が施行され久しい。最近では、この法律にかかわらず汚染状況調査を自主的に実施し、その結果、対策が必要と判断した土地に関しては、行政機関に報告・公表したうえで適切な対策を講じる企業も増えています。もちろん実際の土壌汚染の有無やその程度は専門の調査機関による調査が必要となりますが、本稿では、素人でも実行可能な初期的調査について2回シリーズでとりあげます。
ちなみに、ある調査機関が実施した業種情報に基づく汚染可能性のある土地は、広島県内に約39,000地点とのことです。

  1. 現況把握

    まず、現在の利用状況について把握します。所有者や使用者さらには地元精通者等へのヒアリングも実施できればベターです。不自然な盛土、埋立跡、油漏れ、臭気、表土の変色等に注意が必要です。また、気にとめておきたい使用例としては、工場、ガソリンスタンド、クリーニング店(受付業務のみの店舗は除く)、病院、研究所、下水処理場、廃棄物処理場等があげられます(この使用例に該当すれば必ず汚染があるわけではないので念の為)。

  2. 土壌汚染対策法の適用を受けるか否か

    土壌汚染対策法によって、「特定有害物質使用特定施設が使用廃止になった場合(第3条)」や「土壌汚染により人の健康被害が生じるおそれがあると認められた場合(第4条)」には、土壌汚染状況調査を実施しなければなりません。国は鉛や砒素・トリクロロエチレンなど25の物質を特定有害物質と定めており、それを使用する工場や事業所は、都道府県または政令市に届出なければなりません。それが特定有害物質使用特定施設です。この特定施設に該当するか否等については、都道府県・政令市の環境関連部署で確認します。

  3. 条例があるか

    都道府県および市町村において、土壌汚染対策法とは別に土壌汚染に関する条例(指導要綱)を出している所があります。
    例えば、広島県の場合、生活環境保全条例により、平成16年10月1日から、一定規模以上の土地改変をしようとする場合(注)は、あらかじめ改変する土地の履歴調査を実施し、県(広島市、呉市及び福山市については、各市)に報告することを義務付けています。また、土地の履歴調査の結果、過去に有害物質を使用する特定の事業場(土壌関係特定事業場)があった場合は、土壌の汚染状況を確認するための調査(土壌汚染確認調査)を実施し、その結果汚染が確認された場合は、土地改変に当たり汚染の拡散を防止するための計画書(汚染拡散防止計画書)を作成して、必要な措置を実施する必要があります。

    (注)一定規模以上の土地改変とは・・・

    都市計画法第29条第1項もしくは第2項又は宅地造成等規制法第8条第1項の規定により許可を受けれければならない行為で、いずれも行為に係る面積が1,000m2以上のものです。

以上