コラム(詳細)

第167回「建付地(その1)」

2018.08/16

経済レポート2681号[平成30年3月20日]掲載

  1. はじめに  建付地とは、「建物等の用に供されている敷地で建物等及びその敷地が同一の所有者に属している宅地」と定義されています。従前は、地上建物が自用の場合のみ建付地と称していましたが、平成26年の改正によって貸家の場合も建付地に含まれることとなりました。
       したがって、現在、鑑定上は地上建物が自用でも貸家でも建付地となります。(税務は、地上建物が貸家の場合は「貸家建付地」としていますので注意が必要です。)
  2. 建付地の評価    建付地の鑑定評価は、建物等と一体として継続利用することが合理的である場合において、その敷地について部分鑑定評価をするものです。
       その具体の評価は、「更地の価格をもとに求める方法」を標準とするとしていますが、「土地建物一体としての価格をもとに配分して求める方法」を標準とすることもできるとされています。
  3. 更地価格との関係  日本は更地信仰が強く、土地神話の時代は建物が存在しない更地価格が最も高いとされていました。しかしながら、現在では、一例ですが、キャッシュフロー等収益性重視の傾向から、現に相応の収益力をもって稼動している賃収物件等においては、その建付地価格が更地価格を上回ることもあり得ます。
       逆に、地上建物が更地としての最有効使用となっていない場合等においては、更地価格を下回ることとなります。
       更地価格をもとに求める方法とは、更地価格に対して敷地と建物との関連性を考慮した建付地補正(増減価)を行って建付地価格を求めるものです。(建付増価又は建付減価が生じているといいます。)
  4. 最後に  地上建物を取り壊すことが合理的であると認められる場合には、その評価は、「更地価格-取壊し費用」であり、この場合には建付地としての評価ではなく、鑑定上は、建物及びその敷地の評価として取扱われます。
       次回は、「土地建物一体としての価格をもとに配分して求める方法」をとり上げます。
     

以上

 

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