コラム(詳細)

第160回「農地の鑑定評価」

2018.01/12

経済レポート2653号[平成29年8月22日]掲載

  1. はじめに  平成29年7月、国土交通省 土地・建設産業局 地価調査課から、不動産鑑定評価制度懇談会がとりまとめた「不動産鑑定評価制度の今後の方向性」が公表されました。当面の方策に関して主に次の3つが提言されています。
    今回はこのうち農地の鑑定評価をとりあげます。
  2. 農地の鑑定評価  意外に思われるかもしれませんが、農地を農地として取引する場合の評価は、現行の制度では、不動産の鑑定評価に含まれない状態となっています。(農地を農地以外のものにする場合は除きます。)これは、昭和38年の法制定時には、農地を農地として取引する場合の価格は総じて安定的であり、宅地価格のような高騰や混乱はみられなかったことが背景としてあるようです。このため、現状は、農地の鑑定評価基準が存在しない状態にあります。
  3. 農地の鑑定評価基準  この様な状況のなか、今般、公益社団法人 日本不動産鑑定士協会連合会では、農地の鑑定評価に関して実務指針(案)をとりまとめ、現在、パブリックコメント(意見募集)中です。
    この案では、農地を、「田地」「畑地」「樹園地」「採草放牧地」の4つに細区分し定義付けを行うと同時に、鑑定評価の手法についても整理を行っています。
  4. 最後に  近年、農地についても様々な評価ニーズが高まっており、今後は農地の大区画化・汎用化も見込まれること等から、価格だけでなく賃料も含めた、客観的な農地の評価基準の1日も早い制定が待たれるところです。

以上

 

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