コラム(詳細)

第91回「収益還元法(その7)」

2011.11/22

経済レポート2378号[平成23年11月22日]掲載

  • 収益還元法シリーズの7回目です。今回は設例をとり上げてみます。以下は借地上の建物です。収益還元法(直接還元法)を試みてみます。

    設例

  • 【解答】
    1. 総収益は、①+②で1千万円
    2. 総費用は、③+④+⑤+⑥+⑦+地代で300万円
    3. 純収益は、総収益-総費用で700万円と求められます。
    4. さて、肝心の還元利回りですが、設例からみて、借地権価格と建物価格の構成割合から求めます。本件の場合、借地権価格と建物価格の構成割合は50%です。したがって還元利回りは次のとおり求められます。

      設例

    5. 収益還元法(直接還元法)による収益価格
      以上から、純収益を還元利回りで資本還元して次のとおりとなります。

      設例

  • 【解答】
    1. 総収益は、①+②で1千万円
    2. 総費用は、③+④+⑤+⑥+⑦+地代で300万円
    3. 純収益は、総収益-総費用で700万円と求められます。
    4. さて、肝心の還元利回りですが、設例からみて、借地権価格と建物価格の構成割合から求めます。本件の場合、借地権価格と建物価格の構成割合は50%です。したがって還元利回りは次のとおり求められます。

    設例

  • (補足)

    では、これをいわゆる粗利回りベースに引戻してみると何%でしょうか?

    賃料収入を価格で除して、900万円÷8千750万円×100≒10.3%と求められます。

    なお、マーケットベースでみて10.3%の粗利回りは低すぎるのではないか?12%程度が適正ではないかと判断されれば、粗利回りを基準として次の様に収益価格を求める方法もあります。

    設例

以上